祇園祭 蟷螂山陶作品の内部の構造と、中国の「いんちん」という技法



先日納品をした、祇園祭 蟷螂山の陶作品ですが、前回の更新でもお伝えしていましたが、花車と山が一体化したものになっています。
お客様が、そのような構造のものはなかなかないので、制作できますか?というお話だったので、はりきりました。

陶器の粘土は1230℃で焼くのですが、1200℃ぐらいになると、粘土が吹きガラスのガラスのような水飴状態になります。
この状態だと、花車と山の、2つの四角の箱を陶で作って、くっつけただけでは花車は、山にめり込んでいくか、全体の形がゆがんだり、亀裂が大きく入ったりします。

なので、大きなものを一体化させるのは、難しい制作となります。
この場合、山の四角の箱の中にトラス的な構造をつくらないと、粘土で成形したままの形には焼き上がりません。



画像のこんな感じで、手びねりで少しづつ壁、梁を作っていきます。
この形のおかげで、花車の重さが分散したり、柱があるので、歪みもなくなります。
設計図はなく、感覚でトラス的構造を作っていきます。
粘土の重さや、厚さなどで、微妙に角度をとっています。
また、乾燥には2ヶ月かかっています。ゆっくり乾燥させないと、亀裂が入ってしまいます。
かなり物理学な構造になっています。
釉薬も、表のみしか掛けられないので、歪まないように釉薬を調合しています。
粘土の収縮と釉薬の収縮率を考えています。

また、今度は3割大きい祇園祭 蟷螂山を制作するので、実際に制作中のトラス構造を画像にとって、更新していきます。



そして、内部構造はトラス的構造ですが、表面は「いんちん」という中国の技法で彫っています。彫った線に釉薬がたまって、線や絵が浮かび上がってきます。
私が、京都市産業技術センターで釉薬の研修生をしていたときに、横山先生に「いんちん」の道具を教えていただきました。画像の道具が、「いんちん」の彫り道具。ほぼ、奥のカーブしている道具のみで彫っています。
蟷螂山を彫り終わったら、かなり刃が小さくなっていました。



蟷螂山はまた今年の秋から制作していきます。3割大きいご注文をいただき、今回よりもまた難しくなると思いますが、日々精進ではりきって制作していきます。



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ホームページも今年リニューアルします。
現在、制作進行中です。こんなことにしていきたいという想いを大切に制作していただいています。





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